飯綱のリンゴ栽培 by BLOF理論⑦ 年内の大事な大仕事!

本年のサンふじも完売いたしました!
皆々様に厚く御礼申し上げます<m(__)m>

 

「さぁ、これであとは年を越すだけだ!!」

 

・・・とは、ならないんですねぇ(^_^;)

来年の春に向けて大事な作業を年内に終えておきます。

それは、堆肥の散布。

100%植物性の中熟堆肥

 

K&Kファームでは写真にあるような100%植物性の中熟堆肥を投入しています。

堆肥はBLOF理論を活用した栽培でとても大事な位置を占めています。
そして、燃えカスではない『中熟堆肥』である必要があります。

細かい話はここでは書ききれないので割愛しますが、堆肥から出る肥料分を雪解け水で地中に吸い込ませたいわけです。

となると、大雪が散々降った後に撒いていたら雪解け水が活用できません。

そんなわけで、多少雪はありますがまだまだ昼間は溶けるこの時期がギリギリのタイミングなのです(@_@;)

 

なかなかの重労働でちっとも年末気分にはなりませんが、葉の落ちた木を見ながら、来年の出来を想像して作業をしていると楽しい気分になってくるんですよね(^^)♪

 

年内、大晦日ギリギリまでやることはありそうですが、エネルギッシュに走り抜けたいと思います!!

飯綱のリンゴ栽培 by BLOF理論⑥ 農業の『見える化』第一弾

年末に向けて、晩生種(遅くになる種類)の「ふじ」の収穫が始まります。

収穫から出荷まで、何千何万というリンゴに触れます。
そのため、リンゴ農家さんは「見た感じ」、「持った感じ」でだいたいの判断が付くようになってきます。
まさに経験が成せる技ですね!(O_O)

 

しかし・・・、

 

その「感じ」というのがとても難しいラインなんですね(-_-;)

 

「感じ」で扱っているリンゴであっても、農家さんはプロなので改めて機器で測定すればきちんとした数値は出ます。

でも、その「感じ」はお客様は感じ取れないものなんですよね。

 

なんとか、なんとかお客様にもパッと見で分かっていただく方法は無いかと思案した結果、今年からは自前での計器計測を取り入れることにしました!

導入した機器類は、

・りんご蜜検知器
りんごを切らずに蜜の入りを判断できます。

・非破壊糖度計
りんごに刃を入れずに糖度を測ることができます。

・屈折糖度計
これはよく見かける、のぞき込んで糖度を見る機械ですね。

・色評価用蛍光ランプ
写真家や美術館が使用する色の変化がほぼ無い蛍光ランプです。

 

全部の説明していると大変なことになるので、今日は分かりやすい『蜜検知器』の実例を一つ。
下の2種類の写真。
蜜が入ったリンゴと、蜜があまり入っていないリンゴの比較です。

蜜が入ったりんご
あまり蜜が入っていないりんご

透け方が全然違いますよね!

ものすごーーーーく単純な機械なのですが、「だれもが」一目瞭然に判断出来るということがとっても大事だと思うのです(^^)

 

機会を見ながら、ほかの機器類がどんなものなのかもご紹介できればと思っています♪

リンゴ栽培 by BLOF理論⑤ シナノスイート完売御礼

台風が通り過ぎたようです・・・(@_@;)

見廻りをしたところ多少の落果は見られましたが、晩生種(晩秋から初冬に熟す品種)の『北斗』と『ふじ』は何とか持ちこたえてくれました!

 

さて、タイトルにありますように、本年のシナノスイートが完売となりました!
誠にありがとうございます<m(__)m>

シナノスイート収穫
シナノスイート出荷

今年のシナノスイートはお天気に悩まされました・・・。

夏から秋にかけての急激な温度変化で一気に色付きました。
しかし、その後の厳しい寒さと長~い秋雨前線の影響により、ちっとも味が乗ってこないという状況になってしまいました。

当園は樹にならせた状態で完熟させてから販売させて頂いていますので、どこまで待てるのか、ギリギリの見極めが必要に( ̄。 ̄;)

 

結果、例年と比べるとベストとはいかなかったというのが正直なところです。

今年のシナノスイートは、
「瑞々しさしさは十分、味の乗りは個体差あり」
というのが総括になるでしょうか。

お天気に逆らうことはできませんが、今年の出来を糧に来年はもっともっと良いものを作れるように研究いたします!

 

これから一番の主力品種、『ふじ』の収穫へと向かいます。
管理人ジョーがりんご農家になるきっかけとなったリンゴです!

良いリンゴになるように、グイグイとラストスパートをかけたいと思います!(^^)!

リンゴ栽培 by BLOF理論④ 中生種の代表選手、順調です♪

ここのところの寒暖の差で、どんどん色が入ってきました!

中生種の代表選手、シナノスイートの若木です。

玉のびも着色も順調ですね!(^^)!

 

しかし、本当にリンゴは不思議な植物です。
以前にも書きましたが、肥培管理(肥料のあげ方)を切り替える都合から、
土壌診断上では栄養素が不足気味のはずなのですが、順調に育っていきます(^_^;)

 

リンゴには昔から「表年」と「裏年」ということが言われてきました。
採れる年と、採れない年が交互に来てしまう現象です。

また、「リンゴとミカンは痩せ地で育つ」ということも言われてきました。
『痩せ地で育つ』のか『痩せ地でも育つ』のかでは大きく意味が異なります・・・(@_@;)

 

昔からの言い伝えは事実に基づいているので、そこを科学的に考えてみるのが現代の農家が取り組まないといけないことなのかもしれませんね!

 

ちなみに、表年と裏年は栽培方法と肥培管理で解決できる現象なので、そこは土壌診断をしながら気を付けていきます(^^ゞ

 

リンゴ栽培 by BLOF理論③ リンゴも草もグイグイ成長中(;゜ロ゜)

暑さも本格化し、すべての植物の生長も本格化しています!

乗用草刈り機で草刈り中!

“乗用”というのは、人が運転しながら草を刈るという意味です。
ゴーカートみたいな乗り物なので、「乗ってみたい!」と言われることがちょくちょくある農機具ですね♪

とはいえ、強力な刃物が猛スピードで回っている機械ですので安全には十分な注意が必要です。

 

この時期、2週間に1回くらい草刈りをしています。
1シーズンで数トンの草が土に還っていきます。

農業を始める前、

『毎年毎年、草を刈った後の草が溜まっていけばドンドン地面が高くなってしまうんじゃないか!?」

と真面目に思っていました・・・( ̄。 ̄;)

 

目には見えませんが、毎年相当な量の有機物がリンゴや草に吸収されているので地面は高くなりません!(^_^;)

 

リンゴの樹にピョーンと伸びている枝が見えていますが、これはポンプとして残してあります。

リンゴの樹は高いところに向かって養分を吸い上げる特性があります。
しかし、栽培の都合で枝は往々にして下がってきてしまいます。
先端が垂れてしまうと養分が行かなくなってしまうので、高い位置に枝をわざと残してポンプ代わりにするんですね!

 

今年は
化成肥料から有機質肥料への変更準備
枝が混み合ってしまった樹の大胆な剪定
病気になってしまった樹を端から伐採

といった大きな変化を与えたので、今は静かに様子を見ています。

昨年末に施肥をしていませんが生長が追いついてくるといった現象が起こっています。

いろんな変化がどのように影響を及ぼしているのか、科学的なアプローチが出来ないかと思案中ですo(^-^)

 

有機栽培 by BLOF理論② 要素欠乏、実例をどうぞ(^_^;

栄養が足りない
栄養が偏っている
栄養の過剰摂取

こんな状況が続くと、人間でも身体の調子が悪くなります。

生き物である植物も同じです。

 

下の写真をご覧ください。

 

 

“プラネタリウム”です( ̄。 ̄;)

 

葉っぱにプラネタリウム状の点々が見えております。

これ、鉄分が足りていない典型的な症状なのです。
鉄が欠けていると、ほかにどんな養分を施しても吸うことが出来ないのです(;゜ロ゜)

 

以前にご紹介した土壌診断装置を活用するのはもちろんなのですが、植物自体がどんな状態なのかは管理人ジョー自身が細やかに見て回って、判断してあげる必要があるんですね。

リンゴの樹が発しているシグナルに対して、誠実に対応してあげようと思います(^_^;)

 

ミネラル優先、チッ素後追い
(チッ素分より先にミネラルが効いている状態)

 

BLOF理論の基本を守って、この夏の施肥作業(肥料をあげることを“施肥”と言います)に取り組みますよ!(^^ゞ

 

りんごの春先作業、完遂!!(^^)/

いやぁ~~~、今年は春先作業に大いに時間を掛けましたよ!

そのせいにしてはいけませんが、ブログ投稿もしばらくお休みしてしまいました(^_^;)

 

・山盛りの枝の片付け

・枝の焼却

・腐らん病にひどくやられてしまった樹の伐採

・腐らん病にかかってはいるけれど、もうしばらく様子をみるための飛散防止対策
(削りきれないので、周りをグルグル巻きにして原因となるカビの飛散を防ぐ)

・腐らん病に犯された部位の手術(専用のナイフで削り取ります)

・新しい苗木の定植(苗を植え付けることを定植と言います)

 

そんなこんなの作業を一気にやっていましたので、今回は一気にご紹介させて頂きます(^_^;

 

枝が片付き、やっとスッキリ!

 

大きく削りました。治ると良いんですが・・・
シナノゴールドとメイポールの定植。(細い方が苗。太く見えているのは支柱)

 

今までわりと大らかに管理されてきたりんご畑ですが、やはりその影響は徐々に大きく出てくるようになってしまいました。

病気が出やすかったり、作業性が悪かったり、陽当たりが悪かったり、いろいろな問題が飽和状態(@@;)になりつつあったので、今年は初動からキッチリと管理をしてみました。

その結果おおいに時間が掛かったわけですが、良い状況が出来たと思います(^_^)

 

さてさて!

これからはアスパラガスの採りっきり栽培を含めた野菜の作業にフルスロットルですよ!♪

 

いや~な予感に満ちあふれていたアスパラ苗の未来はいかに!?(;゜ロ゜)

 

今後のブログ投稿にもご期待くださいませ(^^ゞ

切った枝の有効利用♪

連日の剪定作業、まだまだまっ盛りです。

今日はちょっとした知恵をご紹介したいと思います。

 

下の写真、何をしてあるか分かりますか!?

廃材利用♪

りんご農家さん以外はハテナしか思い浮かばない・・・ですよね(?~ヘ~?)?

 

これは、これから育てていきたい枝を寝かせているんですね!

この枝はギューンと天を目指して育ってしまい、やたら立った状態になっていました。

枝が立っていると実が付かない枝ばかりがボーボーと生えてきてしまい、「果樹」としては役目を果たせなくなってしまいます。

そこで“枝を寝かせる”という一手間を掛けてあげる必要が出てくるんですね。

 

枝を寝かせるためには一般的に誘引という技術を使います。
読んで字のごとし、枝をヒモやロープで引っ張ります。

ただ、この方法は問題もあります。

草刈りや通り道の邪魔になってしまうんですね(+_+)

 

その問題を解決するための方法が今回の写真の方法!

つっかえ棒をして、上から押さえて寝かせています。

この方法に使うつっかえ棒のことをスプレッダーと呼ぶのですが、使う材料は強度があれば基本的に何でもOK♪

何か良いものがないものかとまわりをキョロキョロ・・・

 

ありましたありました!

山ほど地べたに落ちていました!!

 

そうです。

剪定で落とした山盛りの枝達です!(^^)!

 

適度な長さに切り落として、さっそくつっかえ棒に。

 

う~ん、イイ感じです♪

せっかく育ってきたのに栽培の都合で切り落としてしまう枝。

 

薪にするには細すぎなので、こういった有効活用はりんごのためにも人間のためにも有意義だなぁと一人悦に入っておりました(^^ゞ

休憩を忘れてしまうほど楽しいこと(´∀`)♪

現在、りんごの剪定作業まっ盛りです。

病気を治すことが難しい木は切り倒す。
モサモサになっている枝ぶりを好環境になるように切り落とす。

ザックリ言うとそんな作業の連続なわけですが、そこは自然&植物が相手。

こちらの都合に合わせてくれている樹なんてあるわけもなく、長年あまり気を遣わずに育てられてきたりんごの樹なんてもう、それはそれは頭を悩ませてしまうわけです(+_+)

そんな樹のケリがつくと一休み。 旦(-w-)

 

が!

そんな時に限ってあるモノが目に入ってきます。

それが下の写真。

粗皮削り処理前

このガサガサした表面を「粗皮(そひ)」と言います。
読んで字のごとし、粗い樹皮のことです。

今にも剥がれそうじゃありませんか!?

 

そうなんです!

剥がれるんです!

それもチョーー気持ちよく剥がれるんです!!

 

専用の道具で剥がして削り取るのですが、これがハマります♪

下の写真が削り取った後です。

粗皮削り処理後

休憩しようと思うと、なぜか「粗皮」が目に入るのです・・・。

そして、やり出したら止まりません(笑)

 

ここ数日まともに休憩をしていません。

「粗皮削り」が最高の気分転換になっているんですね(´∀`)♪

 

管理人ジョー、
個人的には、これを知らずに一生を終えるのは大きな損失だ!と本気で思ってるくらい楽しくて気持ちいい作業です♪

あ、本来の削る理由はですね、「虫」と「病気」の予防です。
木の皮の下で虫も病気の原因も冬越しするんですね。
それらを表に引っ張り出して退治や予防をしやすくするのが目的です。

 

さて、明日からもまだまだ削りますよ~(^^)/

燃料をタダで手に入れる方法(^^)

剪定作業の調子が上がってきていたところで、腰を折るような雨降りになってしまいました(^_^;)

 

剪定作業に入る時はいきなり切り始めずに、畑の中を一回り歩いて大まかな最終形(剪定完了後にどんな感じになるか)のイメージをするようにします。

そうすると、根本から伐採する木がどうしても出てきてしまうんです(@_@;)

 

もったいないように思われるかもしれませんが、りんごの木(主に枝)は1年間に70cm以上伸びると言われています。

実際にそれ以上に育ちます。

陽当たり、風通し、作業効率、病気の進行度などを考慮すると、りんごの木同士の場所の取り合いでにっちもさっちもいかない状況が出てくるわけです。

そこで下の写真です。

 

バッサリ行ってますね(^_^;)
こんな感じで、だいたい2~3年に数本ずつ切り倒しています。

ここでやっとタイトルに行き着くのですが、左に置いてある丸太はイイ感じの長さに切り揃えてありますよね!?

 

K&Kファームではこれが冬の燃料になっているんですね♪
自分たちの伐採分だけでは足りないので、よそ様からも頂戴いたします。

りんごの産地ではこの循環型熱源はごくごく当たり前の習慣なのですが、こちらに来たばかりの頃は

「みんなあっちこっちで何をモクモク燃やしてるんだろう???」

とよく思っていました(^_^;

 

今は薪ストーブの暖房用だけですが、近々この熱源を使っていろいろ遊んでやろうと画策中・・・( ̄ー ̄)

雨の昼下がり、ゆる~い投稿でした♪

薪 製造中!